PRESS RELEASES

ポリフューエル社、新しい燃料電池用電解質膜を発表
薄膜化によりダイレクト・メタノール方式燃料電池の最大出力を 33%向上

~高伝導性と水の逆拡散増加が大きな特長、
新たなベンチマークを設定する厚さ 45 ミクロンの電解質膜

<プレスリリース>

2005 年 12 月 15 日 — 燃料電池用電解質膜製造の世界的リーダーであるポリフューエル社(PolyFuel, Inc. 本社:カリフォルニア州マウンテンビュー)は本日、パッシブ型*ダイレクト・メタノール方式燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell:DMFC)として業界最高レベルの出力を達成する、薄膜化した電解質膜を発表しました。厚さ 45 ミクロン**の新しい炭化水素系 DMFC 用電解質膜は、従来の業界ベンチマーク且つ日本の OEM メーカーをはじめ、世界中で評価・試験導入されているポリフューエル社製 62 ミクロン電解質膜で実現した出力を33% も上回るパフォーマンスを達成しています。このパフォーマンスの向上は、電解質膜の抵抗を低減させる一方で、カソード(空気極)側で生成される水をアノード(燃料極)側へ戻すという、水の逆拡散(バック・ディフュージョン)を増加させることにより実現しています。

* パッシブ型 DMFC:燃料となるメタノールや空気をポンプやファンを使用せずに燃料電池に供給する方式。アクティブ型と比較して小型であるため、薄型軽量、低消費電力が要求される携帯機器に適している

** 1 ミクロン=1,000 分の1ミリメートル

ポリフューエル社 社長 兼 最高経営責任者のジム・バルコムは「ポリフューエルは顧客である OEM メーカーの特殊なニーズを満たすため、電解質膜技術の精緻化に取り組んできました。もっとも要求されるものは、62 ミクロン膜で達成したメタノール・クロスオーバー、水クロスオーバー、耐久性といった利点を継承したまま、新しく挑戦的なパフォーマンス目標を達成出来る、薄型の電解質膜です。ポリフューエルは、これらの厳しい要求を満たす電解質膜を設計することができ、大変喜ばしく思います」と述べています。

バルコムによれば、パッシブ型ハードウェア、摂氏 40 度(40℃)での最大出力は、62 ミクロン膜が1平方センチメートルあたり 60 ミリワット(60mW/cm2)だったのに対し、新しい 45 ミクロン電解質膜では 80mW/cm2(0.28V 時)まで向上 。膜の厚さ 27% 減が、直接この33% のパフォーマンス向上という結果に結びついています。

他の主な仕様は以下のとおりです:

  • 水クロスオーバー(EOD)は、62 ミクロン膜と比べてほぼ変わらず。競合するフッ素系電解質膜と比べて 2 分の1未満。
  • メタノール・クロスオーバーは、オープン・サーキット電圧(OCV)で1平方センチメートルあたり 57 ミリアンペア(57mA/cm2)以下。62 ミクロン膜のレベルをわずかに上回るが、フッ素系電解質膜よりは大幅に低い。
  • 水の逆拡散(バック・ディフュージョン)は 30% 向上。これは特に、純または高濃度メタノール(燃料)を使用するパッシブ型燃料電池システムに最適。

ポリフューエル社のテスト結果は、摂氏40度、カソード側が完全パッシブ型のテスト機材で得られたものです。触媒は 8mg/cm2GDL(Gas Diffusion Layer:ガス拡散層)は SGL 10 BASGL -10 BC を使用しています。

またバルコムは、「日本においては NEC 、三洋電機を含む DMFC システム開発の大手企業 6 社がポリフュール社製の電解質膜を評価中」と述べています。その 6 社のうち 5 社は、早期の商用化に向け既に 45 ミクロン電解質膜の評価に入っており、広範にわたる耐久性および性能テストを実施中です。これらの大手企業は、ポリフューエル社の炭化水素系電解質膜が DMFC システム開発において非常に有用であると認めています。

45 ミクロン電解質膜は、ホットプレス製法と標準製法の両方で出荷される予定です。

ポリフューエル社について

ポリフューエルは、携帯機器用途のダイレクト・メタノール方式燃料電池および自動車向け水素方式燃料電池の性能を大幅に向上させる電解質膜開発の世界的なリーダー企業です。先進の燃料電池には、最先端の電解質膜が欠かせません。ポリフューエルの業界最高水準を誇る炭化水素系電解質膜は、「クリーンで、長時間駆動し、かつコスト効率が高い」ポータブル電源を可能にする新世代の燃料電池を実現します。

ポリフューエルは、燃料電池の設計者と製造業者のシステム・レベルの要件を、工業用高分子化合物のナノ・アーキテクチャーに迅速に組み込む技術を有しています。ポリフューエルの燃料電池分野における経験、業界トップレベルの高分子化合物のナノ・テクノロジー、15 種類以上の様々な発明をカバーする特許により、最先端の燃料電池で革新を目指す企業は、ポリフューエルを重要な開発パートナーおよびサプライヤーとして認知しています。ポリフューエル製の膜を用いて製造した高分子電解質型燃料電池は、従来のフッ素系電解質膜を使用したものに比べて、小型軽量、長時間利用、高効率、低価格、優れた耐久性を実現します。

ポリフューエルが対象とする顧客は、ポータブル燃料電池システムを開発する世界的な大手企業です。17 社の顧客のうち11社は大手家電メーカで、その事業部門と現在協業を進めています。17 社のうち 15 社が、ポリフューエルの燃料電池用電解質膜を評価中または評価を完了しています。日本と韓国の家電メーカー 5 社がポリフューエルの膜を、現在世界中で利用可能な最も優れた電解質膜であると評価しています。

ポリフューエルは、14 年にわたる電解質膜の応用研究を経て1999 年に SRI インターナショナル(前スタンフォード・リサーチ研究所)から分離独立しました。同社はカリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、ロンドン証券取引所の AIM(Alternative Investment Market)に上場しています。詳細については、www.polyfuel.com をご覧下さい

<報道関係者向けお問い合わせ先>  
ポリフューエル社 広報代理店
ウェーバー・シャンドウィック・ワールドワイド(株)谷地田(やちた)/寺沢
Tel: 03-5427-7412 Email: nyachita@webershandwick.com

<お客様向けお問い合わせ先>
傳田アソシエイツ株式会社 坂東
Tel: 03-3231-2701 Email: bandoa@denda-a.com